Works - Project Decision Advisory
OMIYA SOUTHGATE FRONT
本ページは、OMIYA SOUTHGATE FRONT 増築プロジェクトにおいて、
プロパティー・パートナーズが基本設計および実施設計監修という立場で関与し、
オフィスビルの新築・増築計画をサポートさせていただいた記録です。
本ページは、OOMIYA SOUTH GATE FRONT 増築プロジェクトにおいて、
プロパティー・パートナーズが基本設計および実施設計監修という立場で関与し、
オフィスビルの新築・増築計画をサポートさせていただいた記録です。
物件概要(増築棟)
| 物件名 | 大宮サウスゲートフロント※ |
|---|---|
| 所在地 | 埼玉県さいたま市中央区新都心7-2 |
| 最寄り駅 | 京浜東北・根岸線「さいたま新都心駅」 徒歩7分 埼京線「北与野駅」 徒歩12分 埼京線「大宮駅」 徒歩20分 |
| 竣工年月 | 2025年12月 |
| 規模 | 地上12階・地下1階 |
| 構造 | 鉄骨造 |
| 基準階面積 | 501.56坪 / 1,658.06㎡ |
| 延床面積 | 9,059.13坪 / 29,947.5㎡ |
| 警備 | 機械警備 |
| 駐車場 | 機械式・平面併用 最大482台 |
| エレベーター数 | 8基 |
| 基準天井高 | 2,800mm |
| 基準床荷重 | 500kg/㎡ |
| 空調 | 冷房:個別空調 / 暖房:個別空調 |
| 設計・施工 | 大成建設株式会社 一級建築士事務所 / 大成建設株式会社 関東支店 |
| 基本設計 実施設計監修 | プロパティー・パートナーズ株式会社 一級建築士事務所 |
※全体のビル名「大宮サウスゲート」のうち、今回の増築棟の名称です。
OUR MISSION
基本設計の方向性
Value-Enhancing Expansion
―既存棟の価値も一体で高める増築を実現―
本プロジェクトは、既存棟に新たな増築棟を新築し、両棟を一体のオフィスビルとして再構成する計画でした。
単なる床面積の拡張ではなく、既存棟を含めた建物全体の性能・価値を見直し、
将来にわたって安定した資産価値を維持・向上させることを目的として取り組みました。
Project Decision Advisory
ファンド・上場企業等のための
第三者視点による設計プロセス支援
プロパティー・パートナーズは、
基本設計および実施設計監修という立場から、建築計画・仕様・コスト・将来運用を横断的に整理し、
所有者にとって合理的かつ持続性のある判断が行えるようサポートしました。
設計そのものを行うのではなく、
設計内容を客観的に読み解き、選択肢とその影響を可視化すること。
それが本プロジェクトにおける、私たちの役割です。
Decision Accountability
― 事業主体に求められる判断の説明責任―
投資ファンドの運営者、また上場企業の経営陣には、事業判断を合理的かつ公正に行ったことを将来にわたって説明できる形で残す責務があります。
結果の良し悪しだけでなく、
どのような前提があり、どのような選択肢を検討し、なぜその判断に至ったのか。
そのプロセスが説明可能であることが、投資・経営の現場では重要になります。
― 設計プロセス支援 ―
不動産開発において、設計・施工をスーパーゼネコンや大手設計事務所に任せることは、品質・安全性:実行力の面で極めて合理的な選択です。
一方で、投資ファンドや上場企業など、株主・投資家・関係者への説明責任を負う事業主体にとっては、「どのように判断したか」まで含めて説明できる状態が求められます。
Property Partnersは、設計・施工の実行主体とは異なる視点から、判断前提の整理と意思決定の一貫性を支える“設計プロセス支援”を提供します。
― 事業主体に求められる判断の説明責任―
投資ファンドの運営者、また上場企業の経営陣には、
事業判断を合理的かつ公正に行ったことを将来にわたって説明できる形で残す責務があります。
結果の良し悪しだけでなく、どのような前提があり、どのような選択肢を検討し、なぜその判断に至ったのか。
そのプロセスが説明可能であることが、投資・経営の現場では重要になります。
― 大型・複雑なプロジェクトの現実 ―
大型ビルや複合開発では、設計・構造・性能・運用・出口戦略など判断点が多岐にわたります。
これらをすべて事業主体が自力で整理することは、現実的には大きな負担となります。
― 基本設計とは前提を決める段階 ―
基本設計で決まるのは、後から変更が難しい前提条件です。
これは技術的検討であると同時に、事業判断そのものでもあります。
― 設計者が判断を引き受けるケース ―
設計者が判断をまとめる事例は珍しくありません。
しかし、投資ファンドや上場企業ではそれを是としない考え方が一般的です。
施工当事者である設計判断が、合理性・公正性の点で100%完全と言い切れるか。
この問いに対し、投資・経営の立場では慎重にならざるを得ません。
Complex Decision Making
― 判断を分離するという考え方 ―
設計・施工の実行力が高いほど、プロジェクトは前に進みます。
しかし投資・経営の立場では、意思決定の合理性と公正性を担保するために、
- ・判断材料の提示(設計・施工側)
- ・判断の整理(第三者)
- ・最終決定(事業主体)
という構造が有効になる場面があります。
Separating Decision
from Execution
― Property Partnersの役割 ―
当社は、基本設計を担ったうえで、
実施設計以降はゼネコンや大手設計事務所に委託し、当社は監修(デザイン監修・設計監修)として参画します。
当社が担うのは、設計そのものの代行ではなく、
事業主体が判断できる状態を整えるための整理と確認です。
― 判断責任の所在 ―
最終判断とその責任は、あくまでも事業主体にあります。
第三者は責任を肩代わりする存在ではなく、判断の背景を説明できる形に整える存在です。
― CM・PMとの関係 ―
私たちはCM(コンストラクションマネジメント)・PM(プロジェクトマネジメント)の実績も多く有しています。
一方で、本ページで述べる役割は、進行管理そのものではなく、判断プロセスの整理・一貫性の確認に特化した支援です。
Decision-Oriented Design Support
― 構想段階における課題 ―
本プロジェクトは、既存建物が有する余剰容積・余剰スペースをいかに具現化するかが最大のテーマでした。
建築に携わる者であれば、誰もが一度は思い至る発想ではあります。
しかし実際には既存建物への影響、法規・構造・施工上の成立性、将来の運用・資産価値への寄与、といった点を総合的に考えると、
「本当に実現できるのか」「既存建物にとってマイナスにならないのか」
という疑問が先に立ち、慎重にならざるを得ない計画でもありました。
― 基本設計による前提整理と事業判断 ―
本計画において重要だったのは、単なるボリュームの追加ではなく、既存建物全体にとってプラスとなる前提条件を、基本設計段階で徹底的に整理したことです。
当社は基本設計の段階で、容積活用の成立条件、既存建物への影響整理、将来の運用・資産価値との整合、実施設計・施工段階で無理が生じない前提設定、を第三者視点で整理し、
「できるかどうか分からない構想」を「実行可能な事業判断」へと落とし込むプロセスを支援しました。
結果として、本プロジェクトは、余剰容積・余剰スペースの有効活用と、既存建物の価値向上を両立する計画として実現しています。
From Potential
to Executable Value
― なぜ設計や施工当事者ではやりにくいのか ―
余剰容積・余剰スペースの具現化のように、成立条件が複雑で判断点が多い計画ほど、実務上は「やれるかどうか」以上に、「誰がどの責任で決めるのか」が難しくなります。
そのため、多くのプロジェクトでは、実行主体(設計・施工)側の合理性で計画が前進する一方、事業主体側の説明責任に必要な「判断の整理」が後追いになりがちです。
この領域が設計・施工当事者ではやりにくい理由は、主に以下の3点にあります。
・設計・施工の最適化と、事業判断の最適化は必ずしも一致しない
・実行性を優先すれば合理的でも、投資判断としては比較検討や説明材料が不足することがあります。
・基本設計は“決める範囲”が広く、責任分界が曖昧になりやすい
特に既存建物への影響や将来価値まで含めると、単なる設計作業ではなく、意思決定そのものになります。
Before
After
― なぜファンド案件と相性が良いのか ―
【構想を成立させるには、設計力だけでなく“判断を成立させる整理力”が必要】
「できる/できない」ではなく、「どの前提なら成立し、どのリスクをどう扱えば投資判断として妥当か」という形に落とし込む工程が不可欠です。
この手法が投資ファンド案件と特に相性が良いのは、ファンド運用においては、結論だけでなく、意思決定プロセスの透明性と再現性も重要になるためです。
投資委員会・レンダー・共同投資家・将来の買主に対し、「なぜこの計画を採用したのか」を合理的に説明できる状態が、資産価値そのものになります。
Property Partnersは、基本設計および監修の立場から判断前提を整理し、「実行できる計画」と「説明できる意思決定」を両立させます。
Decision Complexity And Accountability
Architectural Features
ビルの特徴
Site & Circulation Strategy
― 既存棟と連続する配棟・動線計画 ―
増築棟は既存棟と明確に切り離された建物ではなく、両棟の独立性を保ちながら、動線・配置・使われ方の連続性を重視した構成としています。
ビルの内部での2つのビル間の導線に加えて、既存棟と増築棟の1階の間に通路を設け、
ここからそのまま2階レベルの中庭へ直接上がることができる立体的な動線を設け、そこから新築棟と既存棟を直結する回廊へと接続しています。
The Courtyard That Connects
― ビルを繋ぐ開放的な中庭 ―
通路および回廊の出口に位置する、ビル2階レベルにオープンコートを配置し、新築棟の全景を見上げながら既存棟へアクセスできる、開放的な中間空間として計画しました。
単なる通過のための動線ではなく、建物全体のスケール感や外観を体感しながら移動できる構成とすることで、増築による分断感を抑え、敷地全体としての一体感を高めています。
21m × 66m Column
Free Floor Plate
― 約500坪の無柱空間構成 ―
基準階は、約500坪規模の無柱空間を確保しています。
21mのロングスパン(長手方向約66m)により、一体的で自由度の高いフロア構成を可能としています。
この規模を前提に、執務用途に限らず、研究開発用途や設備集約型の機能にも対応できるよう、構造・設備・平面計画を整理しています。
Heavy-Duty Floor Specification
― 高荷重対応を前提とした2階フロア計画 ―
また、2階の小部屋フロアについては、全エリアでスラブ荷重1,000kg/㎡を確保し、
重量機器や特殊用途にも対応可能な仕様としています。
A Scale Of Parking
Unlikely In Central Tokyo
― 立地特性を踏まえた大規模駐車場計画 ―
さいたま新都心という立地特性を踏まえ、
車利用を前提としたオフィス運用にも対応できるよう、既存棟と合わせて約500台規模の駐車場を確保しています。
専用面積に対する駐車場比率としても高い水準となっており、都内同規模オフィスでは成立しにくい条件を、本エリアに適したインフラとして計画に取り込んでいます。
BCP-First Infrastructure
― BCPを重視したインフラ計画 ―
災害時の事業継続性を重視し、インフラ計画を整理しています。
屋上には、1,500kVAの非常用発電機を設置し、テナント用として72時間の非常用電源供給を確保しています。
また、断水・停電時に備え、上水・排水ともに3日分の容量を確保しており、建物としての継続運用を支える計画としています。
SDGs At The Building Core
― 環境性能への配慮 ―
既存棟がCASBEE Aランクを取得していることを前提に、
増築棟ではZEB Oriented相当およびCASBEE Sランクを取得する計画で、
環境性能にも配慮した先進的なビルとなっています。
Creative Space In Motion
― 開放的で創造的なメインエントランス ―
2階まで吹き抜けとしたメインエントランスは、建物に入った瞬間から視線が大きく抜け、ビル全体のスケール感と開放感を体感できる空間として計画しました。
日常動線に組み込まれたそれぞれの空間が、自然と気持ちを切り替え、創造的な思考へと導く環境を形づくっています
Photo Gallery
― 竣工フォトギャラリー ―
本プロジェクトは、2025年12月に竣工しました。
新築棟単体ではなく、既存棟と一体となったオフィス群としての完成形が、本建物の特徴です。
本ギャラリーでは、本文では紹介しきれなかった主な設備や、特徴的な空間を中心にご紹介しています。
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